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【採点】2015/16 UEFA CL ラウンド16 バイエルン対ユベントス

 ミュンヘンで行われたチャンピオンズリーグ決勝ラウンド、バイエルン戦は延長戦に突入した激闘の末、バイエルンが 4-2 で勝利し、ベスト8に駒を進めました。

画像:ユベントス敗退を伝えるガゼッタ紙

 試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは次のとおりです。

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画像:2015/16 UEFA CL ラウンド16 バイエルン対ユベントス
表1:先発メンバー(2015/16 UEFA CL R.16 バイエルン戦)
  FC Bayern Munchen
[4-3-3]
Juventus
[4-4-2]
GK 1: ノイアー 1: ブッフォン 画像:キャプテン
DF 21: ラーム 画像:キャプテン
32: キミッヒ
5: ベナティア
27: アラバ
26: リヒトシュタイナー
15: バルザーリ
19: ボヌッチ
33: エヴラ
MF 25: ミュラー
14: シャビ・アロンソ
23: ビダル
16: クアドラード
6: ケディラ
11: エルナネス
12: アレックス・サンドロ
FW 11: ダグラス・コスタ
9: レバンドフスキ
7: リベリー
9: モラタ
10: ポグバ

 バイエルンは第1戦の試合終盤にピッチに立っていた選手の多くが先発に起用され、フォーメーションは 4-3-3 を継続。中盤の底でシャビ・アロンソ選手がバランスを取る形を採用します。

 対するユベントスはモラタ選手を1トップに起用する 4-5-1 を選択し、守備を固め、両翼にクアドラード選手とアレックス・サンドロ選手の突破力を活かしたサイドからのカウンターに活路を求める戦術に思われました。

 

 ところが、試合開始のホイッスルがなると、ポグバが最前線に移動した 4-4-2 にスイッチ。モラタとポグバが前からプレッシャーをかけ続け、バイエルンのビルドアップに妨げる。

 この作戦がはまり、5分にケディラからのパスの処理をアラバがミスしたのをリヒトシュタイナーが突き、こぼれ球をポグバ選手が冷静に押し込み、ユベントスが先制する。

 22分にはノイアーのビルドアップをケディラがカットし、そのボールをモラタがループでネットを揺らすが、オンサイドにいたにも関わらずオフサイドと判定されゴールは取り消される。

 4-5-1 にスイッチし、耐え続けていたユベントスは28分に自陣深くでボールをカットしたモラタが持ち上がり、クアドラードにラストパス。シュートフェイントでラームを滑らせ、リードを2点に広げる。

 両チームともに前半終了間際に得点機があったが、得点は動かず。前半は 0-2 でユベントスが理想的な展開で終えた。

 

 後半、バイエルンはベルナトを投入し、サイドの活性化を狙うが、スコアは動かない。ユベントスは残り20分を切った頃から、ストゥラーロとマンジュキッチを投入し、逃げ切りを狙う。だが、交代策が的中したのはバイエルンの方だった。

 73分、縦に突破したコマンから戻されたパスをダグラス・コスタが鋭いクロスを供給。レバンドフスキが点で合わせ、スコアを1点差に詰め寄ることに成功する。

 ユベントスはエヴラを CB に移し、5バックでバイエルンの攻撃に耐えることを選択する。サイドからのクロスを跳ね返し続けていたユベントスだったが、アディショナルタイムに落とし穴が待っていた。

 パスカットしたエヴラが持ち上がろうとするも、ビダルにボール奪取されてしまう。そのボールがコマンに渡り、コマンからのクロスをミュラーが頭で決め、バイエルンが土壇場で同点に追いつくことに成功した。

 

 延長戦に入ると、ユベントスの足が徐々に止まり始める。延長前半は両チームとも無得点で終えたが、延長後半に途中出場したチアゴにミュラーとのワン・ツーで108分に勝ち越しを許してしまう。

 アウェイゴールで逆転突破を目指したユベントスだったが、110分にコマンにカウンターから追加点を許し、万事休す。試合は 4-2 で終わり、ユベントスの敗退が決まった。

 

 試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は以下のとおりです。

GK: ブッフォン 6.0
 4失点を許したが、パフォーマンスそのものが悪いものではなかった。同点に追いつかれた際も、キャプテンとしてチームを鼓舞しており、役割を十分に果たしていた。

DF: リヒトシュタイナー 6.0
 リベリーと対峙し、存在感を消し続けることに成功。先制点のシーンでは積極的に攻め上がり、得点に絡むなど攻守に粘り強く戦い続けた。

DF: ボヌッチ 6.0
 我慢強く守備を続け、アディショナルタイムまではソリッドな内容だった。延長に入ると動きが重くなったが、これは止むを得ないことだろう。

DF: バルザーリ 6.0
 CB としてボヌッチとともに中央で相手の攻撃を跳ね返し続けた。報われそうで報われなかった試合という言葉が適切である。

DF: エヴラ 5.5
 アディショナルタイムでボールを持ち運ぶことを選択したことが結果的に完全に裏目に出てしまった。それまではミュラーをタイトにマークできていただけに、その判断だけが悔やまれる。

MF: クアドラード 6.5
 守備ではリベリーとアラバをチェックし、攻撃ではロングカウンターで驚異となっていた。冷静に2点目を決めるなど文句の付け所のないパフォーマンスだったと言える。

MF: ケディラ 6.0
 中盤でうまくスペースを消し、先制点につながるパスを裏のスペースに出すなど、コンディションの限界である70分過ぎまで申し分のない内容を披露していた。

MF: エルナネス 6.5
 第1戦に続き、ピッチ中央で防波堤とボールを散らすの役割を存分に果たしていた。特筆すべきはダグラス・コスタのシュートを何本もブロックしたことだろう。

MF: ポグバ 6.5
 偽 FW として、前線からプレスをかけるとともに先制点を決め、チームに勢いをつけた。相手のカウンターにポジションまで戻れないケースもあったが、全体として素晴らしい出来であった。

MF: アレックス・サンドロ 5.5
 前への推進力は大きな武器になっていたが、肝心の守備では後手に回っており、泣き所と化していた。集中力を保てていた点は評価できるが、相手に振り回され続けた内容は反省が不可欠と言える。

FW: モラタ 6.5
 1トップで起用され、その期待に応えて見せた。前線からの守備に加え、自陣深くから単独で持ち上がり、クアドラードの追加点をお膳立て。途中交代させたことがもったいないほど相手の守備を翻弄していた。

 

【交代選手など】

MF: ストゥラーロ 5.5
 68分にケディラと交代で出場。積極的にボールを追い回したりするものの、相手陣内でボールが足につかず、トラップミスやシュートミスでヒーローになることはできなかった。

FW: マンジュキッチ 6.0
 モラタに代わり、72分から出場する。ボールキープと前線からの追い回しには結果を示せたが、2点差をつけられた延長後半までシュート機会にはあまり恵まれなかった。

MF: ペレイラ 5.0
 クアドラードと交代で89分からピッチに入る。時計を進めることが期待されたが、リヒトシュタイナーと意思疎通ができておらず、そのスローインからの流れで同点弾を喫することとなった。奮起したパフォーマンスも見られず、乏しい内容だった。

 

アッレグリ監督 6.0
 前半は恐れずに戦い、リードを持って折り返すことに成功した。ケディラ交代の采配は妥当な判断であったが、マンジュキッチ投入は少し早すぎた感がある。最後の交代枠が「時計を進めること」を目的としていたなら、ボール奪取力があり、前に運べるアサモアを投入すべきだったと言えるだろう。

エリクソン主審 5.0
 カードでエキサイトした両チームを抑えようとしたが、その狙いは失敗した。モラタのゴールを取り消し、キミッヒの肘打ちやポグバへのファールを見て見ぬ振り。この試合が彼にとって今季チャンピオンズリーグでのラストマッチとなるはずだ。