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【欧州ライバル診断】 バイエルン・ミュンヘン

 チャンピオンズリーグの決勝ラウンドを間近に控えていますので、対戦相手となるバイエルン・ミュンヘンについて分析します。

画像:2015/16 UEFA CL: Round-16 Juventus v Bayern
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 ペップ・グアルディオラ監督に率いられたバイエルンの特徴はポゼッションと圧倒的な攻撃力と言えるでしょう。フォーメーションは毎試合ごとに変わる傾向があり、「1つの型にとらわれないチーム」です。

 そのため、フォーメーションで分析するのではなく、攻撃時と守備時で分けて考える必要があると思われます。

攻撃時

 バイエルンの攻撃で特徴的なのは「ウィンガーが相手守備陣を広げようとすること」です。この点は、どのフォーメーションが利用された場合でも変化がありません。

画像:相手陣内に押し込んだ際のバイエルン基本配置

 レバンドフスキ選手は世界トップクラスの CF と言えるでしょう。ナポリのイグアイン選手と同様に、目を離すとその瞬間に試合を決定づけられる選手です。

 バイエルンの攻撃陣が強力なのは、レバンドフスキ選手と双璧をなすミュラー選手の存在です。動きやポジショニングの大部分は “シャドー” そのものなのですが、ゴール前に顔を出すタイミングが抜群で、試合の流れを読むことに長けた選手だと言えます。

 ウィンガーの役割は「相手の SB を引きつけること」と「1対1を制すること」の2つが特徴的です。ロッベン選手は突破からのシュートに重きを置いていますが、ダグラス・コスタ選手やコマン選手は突破から中央で待つレバンドフスキ選手やミュラー選手へのクロス供給に主眼を置いていると思われます。

 また、ウィンガーが SB を引きつけると、「CB と SB の間が広がる」ことにつながり、そのスペースにバイエルンのサイドバックが走り込み、パスを受け中央に折り返すことが1つの攻撃パターンになっています。

 スペースを作り出すために緻密に攻撃パターンが作り込まれているとともに、狭いスペースでもボールを受けることができる繊細さを持ったチームに仕上がっていると見るべきでしょう。

 

守備時

 守備についての特徴は「自陣内で守備を固めるチームではない」という点です。

 ペップのチームは相手陣内でプレーすることを念頭に置いており、ボールロスト後のすばやいプレスが持ち味です。ところが、このスタイルが “諸刃の剣” になっていることが『穴』と言えるでしょう。

 攻撃を受ける際は毎回 CK からのカウンターを受けていることと同じことが起きています。つまり、自陣のペナルティエリアから遠い位置で相手の攻撃を止められれば問題とはなりませんが、相手 CF と CB がエリア内で勝負されると、土俵際に追い込まれる状況が発生しているのです。

 最終ラインで残っているのは CB 起用された2選手と “アンカー” 起用された選手の計3選手です。CB を本職とするレギュラークラスの選手が怪我で軒並み離脱していることもあり、この点を上手く突き切れるかが対戦チームが得点するために不可欠なことと言えるでしょう。

 

 ユベントス戦はシャビ・アロンソ選手をレジスタに起用し、ビダル選手をその1列前に起用してくることが濃厚です。

 欧州屈指の攻撃陣でユベントスを押し込み、「クリアボールの回収」や「カウンター潰し」といったハードワークを “ファイター型” の選手であるビダル選手に期待する。この方法が、不安定さが顔を見せることがある DF 陣を露呈させない現実的なやり方だと思われます。

 互いに怪我人を抱える両チームがどういった戦術を準備しているのか、楽しみな一戦までもう間もなくです。