ベローナにあるスタディオ・マルカントニ・ベンテゴディで行われたセリエA第22節のキエーボ対ユベントスの一戦はモラタ選手の2ゴールなどでユベントスが 0-4 の勝利で終えました。
この試合に先発した両チームの選手/システムフォーメーションは以下のとおりです。
AC Chievo [4-4-2] |
Juventus [3-5-2] |
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GK | 1: ビサーリ | 1: ブッフォン |
DF | 21: フレイ 20: サルド 3: ダイネッリ 29: カッチャトーレ |
4: カセレス 19: ボヌッチ 15: バルザーリ |
MF | 23: ビルサ 4: リゴーニ 8: ラドバノビッチ 19: カストロ |
26: リヒトシュタイナー 6: ケディラ 8: マルキージオ 10: ポグバ 12: アレックス・サンドロ |
FW | 40: ムポク 45: イングレーゼ |
21: ディバラ 9: モラタ |
ホームのキエーボは 4-3-1-2 の予想に反し、ボックス型の中盤を採用。ビルサ選手を右に置き、カストロ選手を左に配置し、4-4 のブロックで守備を固め、ユベントスを迎えます。
対するユベントスは 3-5-2 を選択。予想と異なった点はカセレス選手が3バックの右、バルザーリ選手が3バックの左に起用されます。負傷したマンジュキッチ選手の代わりにモラタ選手が入った以外はベストメンバーが並びました。
雨上がりのベローナで行われた一戦はコッパ・イタリアで自信を取り戻したモラタが躍動する。
6分に縦に仕掛けたリヒトシュタイナーがエリア内からグラウンダーのクロスを GK と DF の間に供給。ファーサイドに走り込んだモラタが左足で流し込み、ユベントスが先制に成功した。
先制したユベントスは早い時間に試合を決めようと攻撃の手を緩めない。12分のポグバの強烈なロングシュート、21分のディバラのシュートはいずれも枠の外へ。その後の枠内シュートもネットを揺らすまでにはいたらない。
だが、40分に待望の追加点が生まれる。
ディバラの縦パスに反応したモラタだったが、一旦は守備網に引っかかる。しかし、こぼれ球をディバラが拾ってケディラに展開すると、これをケディラが左足で中央に折り返し。モラタがそれを押し込み、公式戦2試合連続ドッピエッタ(2得点)を達成した。
ユベントスは後半開始と同時にケディラを下げ、ストゥラーロを投入。選手を温存するとともに、出場機会の少ない選手にチャンスを与える。
それでも、61分にはディバラのパスに反応したリヒトシュタイナーが中央のポグバにクロスを送ると、最後はアレックス・サンドロが豪快に蹴り込み、3点目。アシストをしたポグバも67分にディバラのお膳立てからゴールを決め、リーグ戦の連勝記録を12に伸ばすことに成功した。
試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
セーブを強いられるシーンはほとんどなく、シュートについても落ち着いて正面でキャッチできていた。
DF: カセレス 6.5
落ち着きを持ち、キエーボ攻撃陣の働きを無効化させていた。ベローナですばらしい午後を満喫していたことだろう。
DF: ボヌッチ 6.0
最後尾から縦パスを入れ、攻撃のスイッチを押すことができていた。だが、73分すぎのタッチミスから大ピンチを招いたことだけは猛省すべき点である。
DF: バルザーリ 6.0
対人守備の力強さは3バックの左でも変わらず。しかし、右でのプレーが慣れていたためか、ボールの扱いにぎこちなさが残っていたことが少し気がかりだ。
WB: リヒトシュタイナー 7.0
右サイドを制圧し、効果的なクロスを供給し続けた。得点を決められるチャンスがあったが、点を取らせたい選手へのパスを優先していた。その姿勢は今日の試合では評価されるだろう。
MF: ケディラ 6.5
中盤で落ち着きを与えるとともに、追加点のシーンでは決定的な役割を果たした。交代が温存策の結果であり、深刻な負傷ではないことを願うばかりだ。
MF: マルキージオ 6.0
中盤で上手くボールを散らすとともに、ポグバが自由に動き回れるように気を利かせ続けたことは大きい。
MF: ポグバ 7.5
攻守に貢献した内容に加え、ゴール前での落ち着きといった部分で大きな違いを見せつけた。『1億ユーロ』の男が真価を発揮したと言ったところだろう。
WB: アレックス・サンドロ 7.0
左サイドを切り裂き、突破の起点となっていた。最初のシュートチャンスは逃してしまったが、3点目を決め、好調であることを証明した。
FW: ディバラ 6.0
得点だけが足りなかった。だが、それ以外の部分では存在感を大きく発揮し、ビルドアップやアシストで十分な役割を果たしていた。
FW: モラタ 7.5
コッパ・イタリアでの2ゴールで自信を取り戻せたのだろう。ゴール前のチャンスに顔を出し、結果を出すことができていた。相手 DF のミスを誘発するほどの激しいプレスを効果的に繰り出すことができれば、ポジションが彼のものになるのは時間の問題だ。
【交代選手など】
MF: ストゥラーロ 6.0
後半からケディラに代わり出場。求められている役割を果すとともに、ゴール前には3列目から顔を出すなど持ち味を発揮していた。
MF: エルナネス 5.5
69分からマルキージオと交代でプレー機会を得る。アンカーとしてチームメイトから信頼を完全に勝ち取れておらず、チグハグな面が多く見られた。1つ1つのプレーを大事にしていく忍耐が求められる。
WB: パドイン ー
リヒトシュタイナーと交代で81分から出場。試合が決まっていたこともあり、評価すべきプレーに関与することはなかった。
アッレグリ監督 6.5
選手に上手く休養を与えつつ、結果を出し続けていることは大きく評価されるべきだろう。アウェイでのランチタイムキックオフを物ともせず、試したい選手をチェックする試合運びを行うなど、チームとして機能させることができている。
ドベリ主審 6.0
ナーバスな試合展開になる時間帯が短く、ワンサイドゲームになったことで審判のジャッジがクローズアップされることはないだろう。判定についてもフェアなもので、拮抗した展開でも荒れることはなかったと思われる。